旧知の友人に会うように

船場ビルは大正時代に建てられたとても古い建物です。 長い時代を生き抜いた建物は、なぜか古い友人のような感じがします。

なんでも知っているような、くすぐったいような、そして建物にいると少し懐かしい気持ちにさせてくれます。 そんな所で古い本を扱うのは楽しいのではないかと思い、小さな店を始めてみました。

クローディア書店は『クローディアの秘密』(E.L.カニグズバーグ著)の主人公の女の子、クローディアにちなんでいます。 読まれた方も多いと思いますが、ニューヨークのメトロポリタン美術館へ弟と一緒に家出をし、思いがけない冒険に巻き込まれ成長していく女の子の話で、いくつになっても小さな頃に抱いた冒険心を忘れないようにとの想いを込めて名付けました。 本棚には、展示会図録等の美術・アート関係、旅行記、エッセイ、小説、絵本などが並びます(稀少本等は扱いがございません)。

前にどこかでみて、読みたかったけれど今はどこにあるのだろうと思うような本、また再会を楽しめる懐かしい本、そして古いけれども美しく心に響く本を中心に揃えています。 小さな場所ですが、どうぞお楽しみいただけたらと願っています。

2022年7月